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駆り立てる武士道
茶道、華道、香道、柔道、弓道、合気道とまぁ何でもかんでも「道」にしたがるのが日本人。
武士の道があってもよいじゃないか。ごもっとも。岡本太郎も「グラスの底に顔があってもいいじゃないか!」と叫んでいた。
 この戦争中、文士は未亡人の恋愛を書くことを禁じられていた。戦争未亡人を挑発堕落させてはいけないという軍人政治家の魂胆で彼女たちに使途の余生を送らせようと欲していたのであろう。軍人たちの悪徳に対する理解力は敏感であって、彼らは、女心の変わりやすさを知らなかったわけではなく、知りすぎていたので、こういう禁止事項を案出におよんだまでであった。
 いったいが日本の武人は古来婦女子の心情を知らないと言われているが、これは皮相の見解で、彼らの案出した武士道という武骨千万な法則は人間の弱点に対する防壁がその最大の意味であった。
 武士は仇討(あだうち)のために草の根を分け乞食となっても足跡を追いまくらねばならないというのであるが、真に復讐の情熱をもって仇敵(きゅうてき)の足跡を追いつめた忠君孝子があったであろうか。彼らの知っていたのは仇討(あだうち)の法則と法則に規定された名誉だけで、元来日本人は最も憎悪心の少ないまた永続しない国民であり、昨日の敵は今日の友という楽天性が実際の偽らぬ心情であろう。昨日の敵と妥協否肝胆相照らすのは日常茶飯事であり、仇敵(きゅうてき)なるがゆえにいっそう肝胆相照らし、たちまち二君に仕えたがるし、昨日の敵にも仕えたがる。生きて捕虜の恥を受けるべからず、というが、こういう規定がないと日本人を戦闘にかりたてるのは不可能なので、我々は規約に従順であるが、我々の偽らぬ心情は規約と逆なものである。日本戦史は武士道の戦史よりも権謀術数の戦史であり、歴史の証明にまつよりも自我の本心を見つめることによって歴史のカラクリを知り得るであろう。今日の軍人政治家が未亡人の恋愛について執筆を禁じたごとく、古(いにしえ)の武人は武士道によって自らのまた部下たちの弱点を抑える必要があった。
(『堕落論』集英社文庫7~8頁)
駆り立てる武士道安吾の言は辛辣だが日本人の本性を見抜いている。61年前、昨日までの「天皇陛下万歳」が今日には「ギブミーチョコレート」に変質したのだ。よく云えば平和への希求と憧憬である。為政者が誰であろうが重要ではない、平和にさえ暮らせるのなら。
近年「武士道」が一部で流行しているようだが、それは安吾が洞察したように「武士道によって自らのまた部下たちの弱点を抑える必要があ」る事態が今まさにちゃくちゃくと進んでいることを証明しているのかも知れぬ。

男子は五分刈り、女子はおかっぱ、くわっぱトリック山田奈緒子。「○○らしさ」に疑問を抱かない者ほど単眼的情報を鵜呑みにしやすいのではあるまいか。根拠はない。
だがしかし複眼的で多角的でディープインパクトな思索を放棄し直感的に即座に善悪の判断を下す者ほど単純明快な結論に乗せられやすいのは事実だろう。だってごちゃごちゃ考えるの面倒くせーんだもん。小泉ポチ純一郎の「ワンフレーズ」はその代表例。みんな乗せられちゃった。

ちなみに、両親とも死にかかっているナントカコンツェルンの一人娘(もちろん美人)に養ってほしいと願う私は、充分過ぎるほど男らしくないに違いない。戦争に駆り出しても、私など役には立たないぞ。それでもネトゲや萌えが生き甲斐の青年中年に較べたら気力体力共に充実しているだろうが。


『愛国心』が叫ばれたのは戦争の時だけ。昔は言われなかったのよ、地方では。(うさぎの小部屋)
この記事へのコメント
もののふのくにっぽん
ニホンはモノノフのクニと誤った認識が発生してから足掛け3世紀以上経つのに未だに是正されて無い様ですナー。
先の『超巨乳支え』でも、モノノフ蒼とか言ってはばからなかったから。それはさておき、帯刀ができたのはほんの一握りの特権階級で、後はほとんどが商人か、農民か、だったのにまあ。
帯刀が廃止され、髷を落としてモノノフと呼ばれる人はいなくなってしまっても、その心意気だけは残そうとした人がいて、それが拡大歪曲解釈の基、狂った超社会主義社会へと崩壊へと繋がった訳で。
『ポチの”ワン”フレーズ』とは洒脱が効いていとおかし。座布団一枚!
Matty| | 2006/07/01(土) 16:10:25
私は、焼肉道を極めたいと思います。
水葉| | 2006/07/02(日) 01:20:27
じゃあわたしは人道を・・・

30年後にナイチンゲール記章をもらうつもりでがんばりまっす(棒読み)
えぼり| | 2006/07/02(日) 03:16:53
Mattyさん>
米にはワンと鳴かずにク~ンと鳴いてばかりでした。

水葉さん>
臓物の好きな私は、焼き肉道から分派し、ホルモン道を極めたいと思います。

えぼりさん>
すばらしいですね。
私は「今晩どう?」と誘って断られたことが一度や二度ではありません。
水瓶座| | 2006/07/03(月) 11:15:07
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